No.88 (ロシアの絶対王政)  : 

「ピョートルとエカチェリーナの国造りとはどのようなものか?」 

自らも訪欧して西欧化を進めたのがピョートル1世(大帝)で、啓蒙絶対君主として
進歩的改革を実施したのがエカチェリーナ(女帝)である。ともに、後進国ロシアの
強国化に努力し、トルコとの戦いにも勝利した。その結果、大帝の時にはアゾフ海
沿岸を、女帝の時にはクリミア半島をトルコから奪った。しかし、同時に両者とも農
奴制を強化し、女帝の時にプガチョフの乱という大農民反乱が起きた。

<評価の観点>
関心・意欲・態度:
鎖国時代に我が国の大黒屋光太夫がロシアに漂着し、帰国前に会見したのが女帝
エカチェリーナであることを知り、高い関心を持って意欲的に学習に臨んでいる。

思考・判断:

我が国の文明開化のように、西欧化を近代化の手段とした二人のツァーリそれぞれ
の内政・外交の内容と、そのロシア史上の意義について的確に判断している。

資料活用の技能・表現:
職工に変装して造船技術を学んだり、「あごひげ税」を貴族に強制するピョートル1世
について描かれた絵画資料を見ることにより、彼の近代化に対する熱心さを実感して
いる。

知識・理解:
ピョートル1世とエカチェリーナ2世による「上からの近代化」の内容や、対トルコ戦争
の勝利による領土拡大等について、基本的な知識を身につけている。